母と娘のふたり旅(2)無言館

 

こんにちは。さんぼんがわ どどこです。

 

前回のおはなし:母と娘のふたり旅(1)母の迷言

母とふたりで長野に向かいました。

 

最初の目的地はこちら。

ひきこ森のどどこ:画像
ひきこ森のどどこ:画像

 

戦没画学生慰霊美術館「無言館」です。

 

第二次大戦で命を落とした若い画家や画学生の作品のみを集めて展示している美術館で、何ともいえない張りつめた空気が漂っています。

作品の下に添えられた、作者の経歴や作品にまつわるエピソードなどに目を通してから作品を見ると、さらにぐっと迫ってくるものがあるのです。

 

出征の時間が迫っている…けれど絵筆を置くことができない…
「あと5分」「あと10分」とギリギリまで筆を走らせた恋人の肖像。

 

「召集令状が来た」と告げたとき、涙を浮かべてただうなづいていた、大好きなおばあちゃんの肖像。

 

ソファにかけてティータイムを楽しむモダンな家族の様子を描いた人もいました。

幼い頃に無邪気に遊んだ故郷の風景を描いた人もいました。

おひとりおひとりのエピソードが本当に切なくて、胸が締め付けられます。

 

ただ生きていくだけでも大変だったであろう戦中戦後の混乱期。

戦地に行った夫や息子、兄弟の無事を祈り、帰りを待ちながら大切に作品を守り続けたご家族の思いも伝わってきます。

 

中でも強く記憶に残った作品がありました。

「姉さん、無事に帰れたら絵の勉強をしにパリに行かせてくれないか。」

「わかった。家や田んぼを売り払ってでも、きっとパリに行かせてやる。だから必ず帰っておいで。」

しかし、帰ることが叶わなかった弟…。

そんなエピソードが綴られていた作品です。

 

切ないなぁ…と思いながら絵を見て、妙に親近感を感じてしまいました。

ひきこ森のどどこ:画像

 

わたしが描く絵になんとなく似ていたのです。

母に「わたしが描く絵に似てない?」と尋ねたところ、母も「あら、似ているねぇ」と。

ひきこ森のどどこ:画像

 

そこで調子に乗ったわたしは、こんなことを言ってみました。

ひきこ森のどどこ:画像 どどこ「母さん、絵の勉強がしたいんだ。パリに行かせてくれないか」
ひきこ森のどどこ:画像 母「頑張って自力で行ってきな」
ひきこ森のどどこ:画像 どどこ「ですよねー」 母「ははは」

 

念のため申し上げますが、今さら勉強したいともパリに行きたいとも思ってはいません。

亡くなった学生さんを茶化すつもりなど毛頭ありません。

ただ作品に勝手に親近感を感じて、同じセリフを言ってみたかっただけなのです。

でもね、受け止め方は人それぞれで、笑い話で終わらせてもらえないこともあります…。

 

旅行から帰ると、姉が実家に顔を出しました。

「無言館」で見た作品のことや母とのやりとりを話したところ

ひきこ森のどどこ:画像 姉「でもさぁ…」

「タッチが似ているといっても、きちんと基礎を学んでいる人だからねぇ…。あえてのデフォルメなんじゃないの?」

「たったひとつ遺った絵が、たまたま駄作だったという可能性もあるよね」

「お姉さんだって、『もしかしたらもう二度と会えないかもしれない』と思ったからこその言葉だろうしねぇ…」

 

真面目な姉にくどくどと説教されました。

ひきこ森のどどこ:画像

 

姉さん、わたしが悪かった。もう勘弁してくれないか。

それよりも、さっきから本人に向かって、かなりストレートに「あんたの絵は下手だ」と言い続けていることに気づいていますか? 姉さん…。

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